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2026.06.16
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の
許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
建設業許可をお持ちの事業者様にとって、毎年の「決算変更届」の提出は義務付けられています。この手続きは、許可の維持だけでなく、経営事項審査(経審)や更新申請の前提となる重要なものです。しかし、「自分で提出したいけど、どこから手をつければいいか分からない」「必要書類が多くて複雑そう」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、建設業許可の決算変更届を事業者様ご自身で申請できるよう、大阪府での手続きを中心に、必要書類や具体的な流れ、費用についてわかりやすく解説します。
建設業許可をお持ちの事業者様は、毎事業年度終了後、その事業年度の状況を許可行政庁に届け出ることが建設業法で義務付けられています。これが「決算変更届」です。
具体的には、決算を終えた際の財務状況や、その事業年度に行った工事の実績などを報告する手続きを指します。建設業法 第11条では、許可を受けた建設業者は「毎事業年度終了の時における建設業の状況に関する書面」を提出しなければならないと定められています。
決算変更届の提出は、単なる義務に留まらず、建設業を継続していく上で非常に重要な意味を持ちます。
建設業許可を受けている全ての建設業者(法人、個人事業主を問わず)が対象です。一般建設業許可、特定建設業許可のどちらであっても、毎年提出が義務付けられています。
建設業法 第11条により、毎事業年度終了後4ヶ月以内に提出しなければなりません。
例えば、3月決算の法人であれば、7月末までに提出する必要があります。この期限を過ぎてしまうと、経審や更新申請に影響が出るだけでなく、行政庁からの指導の対象となる場合もありますので、注意が必要です。
決算変更届では、主に以下の情報を届け出ます。
これらの情報を通じて、許可行政庁は事業者の実態を把握し、建設業の適正な運営がなされているかを確認します。
大阪府知事許可の決算変更届を事業者様ご自身で提出する場合の一般的な流れを解説します。
決算変更届の作成には、以下の書類が必要となります。
大阪府では、大阪府のホームページから様式をダウンロードできます。大阪府/建設業許可等に関する変更届(pref.osaka.lg.jp)
大阪府が指定する様式に沿って、必要な情報を正確に記載していきます。特に以下の点に注意が必要です。
作成した書類に記載漏れや誤りがないかを最終確認します。特に、印鑑の押印漏れがないか、添付書類が全て揃っているかを念入りにチェックしてください。
大阪府知事許可の場合、提出先は大阪府の建設業許可に関する窓口となります。郵送での提出が可能な場合もありますが、直接持参して担当者の確認を受ける方が、補正指示があった際にその場で対応できるメリットがあります。大阪府の場合、原則として大阪府咲洲庁舎(さきしま庁舎)内にある建築振興課建設業許可グループに提出します。
提出した書類は必ず控えを取り、大切に保管しておきましょう。次回の決算変更届の作成時や、更新申請、経審申請の際に必要となります。
大阪府知事許可の決算変更届で必要となる主な書類は以下の通りです。都道府県によって詳細が異なる場合がありますが、ここでは大阪府の一般的な必要書類について解説します。最新の情報は、必ず大阪府の建設業許可に関するホームページでご確認ください。
税務申告書添付の財務諸表とは異なる、建設業法に対応した様式で作成します。以下の書類が必要です。
これらの書類は、税務上の勘定科目と建設業法上の勘定科目を整合させて作成する必要があります。特に、完成工事高や完成工事原価の計上方法は、経審の評点に大きく影響するため、慎重な対応が求められます。
決算期以外に以下のような変更があった場合は、決算変更届と合わせて提出することが一般的です。
これらの書類も、大阪府のホームページから様式をダウンロードして作成できます。必要に応じて添付書類(履歴事項全部証明書、資格証明書など)を準備してください。
決算変更届を自分で申請する際には、いくつかの注意点があります。
決算変更届の書類は、記載内容が多岐にわたり、専門的な会計知識も必要とされます。特に、財務諸表を建設業法で定められた様式に組み替える作業は、初めての方には難しく感じられるかもしれません。
万が一、誤りや記載漏れがあった場合、行政庁から補正指示(訂正の指示)を受け、再提出を求められることがあります。これにより、提出が遅れたり、何度も役所に足を運んだりする手間が発生する可能性があります。
前述の通り、決算変更届の提出期限は「毎事業年度終了後4ヶ月以内」です。この期限を過ぎてしまうと、行政庁からの指導の対象となるだけでなく、公共工事の入札に参加するために必要な経営事項審査を受けられなくなるなど、事業活動に大きな支障をきたす恐れがあります。期限を逆算して、余裕を持ったスケジュールで準備を進めましょう。
決算変更届で提出する財務諸表や工事経歴書は、経営事項審査(経審)の評点に直結します。特に、財務状況を示す「経営状況」や、完成工事高などの「完成工事高評点」は、これらの書類に基づき評価されます。
例えば、建設業法上の勘定科目の分類を誤ると、適切な評価が得られず、結果として経審の点数が低くなる可能性があります。将来的に公共工事への参入を検討されている場合は、経審を見据えた正確な書類作成が不可欠です。
建設業法 第3条、第27条の23などにより、建設業許可においては社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)への加入が厳しく求められています。
決算変更届でも、これらの社会保険の加入状況に関する申告書を提出する必要があります。未加入や不適切な加入状況が判明した場合、許可の維持や経審の評価に悪影響を及ぼす可能性があります。社労士の知見からも、建設業者様の適正な労務管理・社会保険加入は、健全な事業運営の基盤として非常に重要であると申し上げられます。未加入の場合は速やかに手続きを進めるようにしましょう。
決算変更届を提出する際にかかる費用について解説します。
決算変更届自体に、行政庁へ支払う手数料はかかりません。
しかし、以下の実費は発生します。
行政書士に決算変更届の作成・提出を依頼する場合の費用は、許可業種数や書類の複雑さ、その他の変更事項の有無、経審の同時申請の有無によって異なりますが、大阪府では一般的に5万円〜10万円程度が目安となります。
この費用には、書類作成、提出代行、行政庁との折衝などが含まれます。依頼する行政書士事務所によって料金体系が異なるため、事前に見積もりを取ることをお勧めします。
ご自身の状況に応じて、どちらの方法が適しているかをご判断ください。
専門家に依頼することで、手間や時間を削減できるだけでなく、行政庁からの補正指示のリスクを減らし、正確な書類提出により後の経審や更新申請をスムーズに進めることができます。
A: 建設業法 第11条に違反することになり、行政庁からの指導の対象となります。最悪の場合、許可の取り消しや営業停止といった行政処分の対象となる可能性もあります。また、公共工事の入札に必要な経営事項審査を受けることができず、許可の更新申請も受理されません。事業の継続に大きく影響するため、必ず期限内に提出してください。
A: はい、その事業年度中に請け負った全ての工事について、許可を受けている全ての業種を工事経歴書に記載する必要があります。例えば、土木一式工事と建築一式工事の許可をお持ちで、両方の工事実績がある場合は、それぞれの業種に該当する工事を漏れなく記載してください。
A: 決算期を変更した場合は、変更後の決算期に応じて、事業年度終了後4ヶ月以内に決算変更届を提出することになります。ただし、決算期変更により事業年度が短縮されたり、長くなったりする特殊なケースでは、行政庁にご確認いただくことをお勧めします。併せて、建設業許可申請書の「事業年度開始の年月日及び終了の年月日」の変更届出も必要となる場合があります。
A: 国土交通大臣許可の場合も、決算変更届の提出義務と提出期限は同じく「事業年度終了後4ヶ月以内」です。ただし、提出先が国土交通大臣許可の管轄窓口(国土交通省の各地方整備局など)となり、様式や添付書類の細部が都道府県知事許可とは異なる場合があります。必ず管轄の行政庁のホームページで最新の情報を確認してください。
建設業許可の「決算変更届」は、許可を維持し、事業を継続していく上で欠かせない重要な手続きです。大阪府での申請においては、必要書類の準備から書類作成、提出に至るまで、特に財務諸表の作成や工事経歴書の記載には正確性が求められます。
ご自身で申請される場合は、本記事で解説した流れと注意点を参考に、計画的に準備を進めていただくことが成功への鍵となります。また、決算変更届は、その後の経営事項審査や許可更新にも影響を及ぼすため、正確な情報提供が何よりも重要です。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の申請については管轄行政庁または専門家にご確認ください。建設業許可・経営事項審査・労務手続きについてご不明な点がございましたら、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。
といったお悩みのある方は、
まずは一度ご相談ください。