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2022.03.14
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の
許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
一般的に500万円未満の工事の場合には、建設業許可は不要で、誰が工事しても問題がないことになっていますが電気工事については、他の専門工事と違うことがあります。
それが電気工事士法、電気工事士法施行令という法律で、この法律上定められた軽微な工事でなければ、電気工事業の登録が必要になるという事です。
これは電気工事の欠陥によって災害が発生することを防止するために定められたもので、一定の専門知識がないと安全性が確保出来ないということでしょう。
それでは、電気工事をおこなう場合に必要な登録と許可について説明をしていきます。
電気工事業をおこなう場合の建設業許可と電気工事業の登録は定められた法律が違い全く別のものです。
建設業許可(電気工事業)→建設業法
電気工事業の登録 →電気工事業法
その為、500万円未満の工事をおこなう場合でも最低限、電気工事業の登録が必要なのはもちろんですが、建設業許可を取得した事業者でも電気工事業の登録は必要となります。
この場合には、通常の登録と違って「みなし登録」という届出をおこなうことになります。
いずれにせよ、電気工事業をおこなう場合には、何らかの登録・申請が必要になるということです。
電気工事業をおこなう場合に建設業の許可が必要となる場合ですが、これは他の専門工事と同じで、工事額が500万円以上となる場合です。
しかし、通常の建設業許可と違う点が一つだけあります。
それが、単純な実務経験だけでは技術者としての経験が認められないということです。
というのは、電気工事に実務として携わる場合には第二種電気工事士または第一種電気工事士でないと実際の工事を施工することが法律で禁止されているからです。
もちろん、軽微な作業や電気工事士の補助であれば実務に携わることは出来ますが、軽微なものですので経験年数としては計算されません。その為、実務経験として経験年数をカウント出来るのは第二種電気工事士の免状を取得してからとなります。
それ以外の、500万円以上の資金調達能力や経営業務の管理責任者についてなどは全く同じとなります。
注意となるのは技術者の実務経験年数です。
新規に免許取得を考えている場合には、この免状の取得年月からの経験年数で計算するようにしましょう。
次に説明するのが電気工事業の登録になります。
これは電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)に規定されていて、電気工事業を営もうとする者は、その営業所の所在地に応じて、都道府県知事又は経済産業大臣の登録を受けなければならない。とされています。
この登録についても建設業許可と同じで5年間の有効期間がありますので更新も必要になります。
それでは、この電気工事業の登録というのは誰でもおこなえるものでしょうか。
この登録にあたっては、主任電気工事士というものを設置することが必要になります。
主任電気工事士となる為には、下記のいずれかの資格と経験を有することが必要です。
・第一種電気工事士
・第二種電気工事士
(第二種電気工事士の免状を取得後、電気工事に関して3年の実務経験が必要)
ここでの注意点は、建設業許可の電気工事業の専任技術者とは資格の要件が違うことです。
主任電気工事士となれる資格は、第一種・第二種電気工事士に限定されていますので注意が必要です。
また、電気工事業の登録をおこなうためには営業所ごとに法令で定める器具を備え付けることが義務付けられています。
【経済産業省令で定める器具】
・一般用電気工事のみの業務を行う営業所
「絶縁抵抗計」、「接地抵抗計」並びに「抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計」
・自家用電気工事の業務を行う営業所
「絶縁抵抗計」、「接地抵抗計」、「抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計」、「低圧検電器」、「高圧検電器」、「継電器試験装置」並びに「絶縁耐力試験装置」
この、電気工事業の登録ですが営業所によって登録申請する先が変わります。
建設業許可の場合であれば、一つの都道府県内でのみ営業所がある場合は、その都道府県庁が管轄となり、複数の都道府県に営業所が存在する場合は大臣許可となり管轄の地方整備局が申請先となりますが、電気工事業の登録は申請先が3つに分かれています。
まず、営業所が同一の都道府県内の場合には管轄の都道府県知事の登録となります。
そして、複数の都道府県に営業所が存在する場合でも管轄する産業保安監督部の区域内の場合には区域内の産業保安監督部に、2つ以上の産業保安監督部の区域に営業所がある場合にのみ瑩山産業大臣への申請となります。
電気工事業をおこなう場合には、500万円未満の工事でも電気工事業の登録が必要となります。これは、建設業許可と別の登録になるため建設業許可を取得した事業者でも登録が必要になるため注意が必要です。必要になる技術者の要件についても電気工事業登録の方が建設業許可よりも限定されている為、第一種・第二種電気工事士以外で専任技術者の登録をされている事業者は特に注意する必要があります。
登録、許可についての不安や質問がある方は、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡下さい。
初回のご相談は無料で対応させて頂きます。
といったお悩みのある方は、
まずは一度ご相談ください。
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