ブログ記事
2026.06.20
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の
許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
大阪府で建設業を営む皆様、あるいはこれから事業を始めようとされている皆様の中には、「建設業許可が必要なのか?」「許可を取るメリットは何だろう?」「手続きが複雑そうで、どこから手をつけていいか分からない」といった疑問や不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
建設業許可は、単なる行政手続きではなく、事業の成長と安定に不可欠な基盤です。この許可を取得することで、企業としての信用力が高まり、より大規模な工事の受注や公共工事への参入など、新たなビジネスチャンスが大きく広がることが原則として期待できます。
この記事では、建設業許可を取得する本質的なメリットと事業成長への影響について、大阪府での申請実務を主軸に解説いたします。知事許可・大臣許可、一般・特定の区別といった基本から、許可取得の要件、具体的な申請の流れ、そして費用目安まで、皆様がご自身の状況に応じて判断・行動できるよう、分かりやすく情報を提供してまいります。社会保険労務士としての知見から、建設業に関わる労務管理や社会保険についても触れていきますので、ぜひ最後までお読みください。
建設業許可は、建設工事を請け負う上で、法令遵守の証であるとともに、企業の成長を力強く後押しする重要な要素です。ここでは、その基本的な側面と、事業にもたらすメリットについて解説します。
建設業許可は、建設工事の適正な施工と、発注者の保護を目的として、建設業法(建設業法)に基づき定められた制度です。
これらの「軽微な建設工事」のみを請け負う場合は、建設業許可は原則として不要です。しかし、事業を拡大し、より大きな工事や公共工事を受注するためには、許可の取得が不可欠となります。
建設業許可を取得することで、以下のような多岐にわたるメリットが期待でき、これが事業成長に直結します。
建設業許可には、「知事許可」と「大臣許可」、「一般建設業許可」と「特定建設業許可」の2つの区分があります。ご自身の事業形態や計画に合わせて適切な許可を選ぶことが重要です。
工事現場がどこにあるかではなく、営業所がどこにあるかによって知事許可か大臣許可かが決まります。大阪府内の建設業者様の場合、多くはまず大阪府知事許可を検討されることになります。
この区分は、発注者から直接工事を請け負った建設業者が、元請けとして下請けに出す工事の金額によって決まります。
現時点で下請けに高額な工事を発注する予定がなくても、将来的な事業拡大を見据える場合は、この区別も考慮に入れることが推奨されます。
建設業許可を取得するためには、建設業法で定められたいくつかの厳しい要件をクリアする必要があります。ここでは、その主な要件について解説します。
建設業の経営は多岐にわたり、適切な経験と知識が求められます。そのため、法人の場合は常勤役員のうち1人、個人の場合は本人または支配人のうち1人が、適切な経営経験を有していることが必要です(建設業法 第7条第1号イ)。
これらの要件は複雑で、個々のケースによって判断が分かれることもあります。ご自身の経験が該当するかどうか、詳しく確認することが重要です。
営業所ごとに、その許可を受けようとする建設工事に関する専門知識や技術を持つ「専任技術者」を常勤で配置することが義務付けられています(建設業法 第7条第2号)。専任技術者になるためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
特定建設業許可の場合、専任技術者にはより高度な資格や経験(例:1級施工管理技士等の特定の国家資格、指導監督的実務経験等)が求められる点にも注意が必要です。
建設業者は、工事を完成させるための財産的な裏付けがあることが求められます(建設業法 第7条第3号)。
これらの要件は、直近の決算書等で確認されます。特に創業間もない法人や個人事業主の方には、500万円の資金調達能力の証明が現実的な方法となることが多いでしょう。
申請者(法人役員、個人事業主、支配人等)が、請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれがないことが求められます(建設業法 第7条第4号)。具体的には、過去に建設業法や他の法令(刑法、暴力団対策法など)に違反し、罰金以上の刑罰を受けていないことなどが判断基準となります。
建設業許可の申請者や役員、支配人などが、建設業法で定められている欠格要件(建設業法 第8条)に該当しないことも重要な要件です。主な欠格要件には、以下のようなものがあります。
建設業の許可要件の一つとして、社会保険への加入は非常に重要です。建設業法 第27条の13により、建設業許可業者には適切な社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)への加入が求められており、これは経営事項審査(経審)の評価項目にも含まれます。法人の場合、代表者を含む全ての従業員が原則として社会保険の適用対象となります。
未加入の状態では、許可の新規取得や更新が難しくなるだけでなく、経審の点数にも影響し、公共工事の受注機会を逸する可能性もあります。当事務所は社会保険労務士でもあるため、社会保険の加入手続きや労務管理についても横断的にサポートが可能です。
詳しくは、国土交通省の「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」もご確認ください。
ここでは、大阪府知事許可の新規申請を想定した一般的な流れと必要書類について解説します。都道府県によって手続きや書式に差異がある場合がある点にご留意ください。
詳しくは、大阪府の建設業許可に関するページもご参照ください。
建設業許可の申請に必要な書類は多岐にわたりますが、大阪府での申請において一般的に求められる主な書類は以下の通りです。
これらの書類は、申請する業種や許可の種類(一般・特定)、法人の種類(法人・個人)によって細部が異なります。また、書類の収集には時間と手間がかかりますので、余裕を持った準備が大切です。
建設業許可の取得には、申請手数料やその他の実費、そして専門家へ依頼する場合はその報酬が発生します。ここでは、費用目安と専門家活用のメリットについて解説します。
建設業許可の申請には、以下のような手数料が発生します(いずれも収入印紙で納付)。
これらは行政庁に納める法定費用であり、行政書士に依頼した場合でも別途必要になります。
行政書士に建設業許可の申請手続きを依頼する場合の報酬は、事務所や依頼内容、許可の種類(知事・大臣、一般・特定、新規・更新・業種追加)によって異なりますが、目安として以下のようになります。
これらの報酬はあくまで目安であり、事業規模や申請内容の複雑さ、準備書類の状況などによって変動する可能性があります。具体的な費用については、依頼を検討する行政書士事務所に直接お問い合わせください。
建設業許可申請は、非常に多くの書類と専門知識を要するため、ご自身で手続きを進めることも可能ですが、行政書士などの専門家に依頼することで多くのメリットが得られます。
ご自身の時間的余裕や専門知識の有無、事業の優先順位などを考慮し、DIYと専門家依頼のどちらが向いているかをご判断ください。
建設業許可に関してよくいただくご質問とその回答をまとめました。
A1: はい、いわゆる「軽微な建設工事」であれば、建設業許可がなくても請け負うことができます。具体的には、建築一式工事では1件の請負金額が1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅工事です。それ以外の工事(土木一式工事、電気工事、管工事など)では、1件の請負金額が500万円未満の工事が該当します(建設業法 第3条第1項ただし書)。ただし、これらの金額は消費税込みの金額で判断されますのでご注意ください。
A2: はい、個人事業主の方でも建設業許可を取得することは可能です。法人と同様に、経営業務管理責任者に準ずる地位にある者の確保、専任技術者の配置、財産的基礎などの要件を満たす必要があります。個人の場合は、事業主ご自身が経営業務管理責任者に準ずる地位にある者の要件を満たしたり、個人の財産状況で財産的基礎を示すことになります。
A3: はい、建設業許可は取得したら終わりではありません。許可の有効期間は5年間ですので、引き続き事業を継続するためには、期間満了前に「更新申請」を行う必要があります。また、毎事業年度終了後4ヶ月以内に「決算変更届」を提出することが義務付けられています。この決算変更届は、許可の更新時や経営事項審査の受審時に必要となる重要な書類です。その他、商号や所在地、役員の変更など、許可内容に変更があった場合は「変更届」を提出する必要があります。
A4: 建設業における社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)の加入は、複数の理由から非常に重要です。
社会保険の手続きは複雑に感じられるかもしれませんが、当事務所は社会保険労務士の資格も有しておりますので、建設業許可と併せてトータルでサポートが可能です。
この記事では、建設業許可取得が事業成長に不可欠な理由、許可の種類、取得のための主な要件、大阪府での申請実務、そして費用目安について解説しました。許可取得は、500万円以上の工事の受注を可能にし、社会的信用の向上、公共工事への参入、ひいては企業の長期的な成長と安定に直結する重要なステップです。
許可要件の確認から書類作成、申請手続きに至るまで、その道のりは複雑で手間がかかるものかもしれません。特に建設業許可は、建設業法だけでなく、労務管理や社会保険といった社会保険労務士の知見も必要となる場面が多々あります。
許可取得をご検討されている方、あるいは許可更新や経営事項審査でお困りの方は、ぜひ当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の申請については管轄行政庁または専門家にご確認ください。建設業許可・経営事項審査・労務手続きについてご不明な点がございましたら、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。
といったお悩みのある方は、
まずは一度ご相談ください。