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建設業許可を申請するための6つの条件を解説します!

2022.01.10

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の 許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

建設業を事業でおこなっている場合、一度は許可の取得を検討されたことがあるのではないでしょうか。

周りで建設業の許可を取得されている同業者の方がいる場合には、色々と聞いてみたこともあるかもしれません。しかし、建設業許可をもっている事業者の方でも正確に許可を取得するための条件を把握している方は、めったにいないでしょう。ご自身の経験から、「簡単だったよ」や「準備をしてから半年ぐらいかかって大変だった」など感想を言われる方がほとんどです。

実際に、許可を取得されるかどうかは別にして、建設業許可を申請するための条件をまとめてみましたので参考にして下さい。

建設業許可を申請するための5つの条件

これまでは、建設業許可の申請にあたっては大きく5つの条件があるといわれてきました。

次の5つになります。

・経営業務の管理責任者

・専任技術者

・財産的基礎等

・誠実性

・欠格要件

この中で、許可申請のためのハードルが高いものが【経営業務の管理責任者】と【専任技術者】の二つです。

それでは、許可申請のための5つの条件について詳しく説明をしていきますが、その前に令和2年10月に改正があり、5つの条件の他に新たに6つ目の条件が加わりました。

まずは、新たに加わった条件について説明していきます。

令和2年の改正後に必要となった6つ目の条件

新しく建設業許可申請をおこなう上で条件となったものは『社会保険等に加入していること』です。

社会保険等というのは、健康保険・厚生年金保険・雇用保険の3つのことになります。

令和2年10月に改正がある前から、申請事項としては存在していましたが【加入】【未加入】【適用除外】という区分でした。こちらが現在は【加入】【適用除外】【本店一括加入】と変更され、未加入という選択が許されない状況となりました。

本来、加入が必要であるにも関わらず、社会保険等に加入していない場合には建設業許可を申請出来ないことになっています。

これは、新規での申請だけでなく更新申請においても同じです。雇用保険については従業員がいない場合には、法人・個人を問わず加入義務がない為に適用除外となりますが、一人でも従業員がいる場合には加入が必須となります。

健康保険・厚生年金については法人の場合は従業員がいない場合でも加入が必須となります。個人については、従業員が5人未満の場合には、加入義務がない為に適用除外となります。

社会保険等の加入は事業者にとっては大きな負担となる為、加入義務があっても未加入の事業者が多く、社会的な課題として対応が求められてきましたが改正により対応された形となります。

経営業務の管理責任者

それでは、従来の許可申請の条件について説明していきます。

まずは、一番大きな条件である経営業務の管理責任者についてです。

この条件は、建設業をおこなう上で許可業者となる為には許可申請者または役員等のなかに建設業の経営について、精通した人材が必要であるという趣旨の条件となっています。

従来は以下の3パターンでしたが、こちらは令和2年10月の改正によって条件が若干緩和されています。

ただ、この緩和については従来から建設業許可を取得した事業者が事業承継などでの後継者問題への対応として緩和されたもので新規に許可を取得する事業者にとってはほとんどメリットはありません。

・建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者

・建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者(経営業務を執行する権限の委任を受けた者に限る。)として経営業務を管理した経験を有する者

・建設業に関し6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験を有する者

従来は許可を取得する業種と、それ以外の業種で経験年数に違いがありましたが現在は建設業の経験であれば業種は問わなくなっています。

しかし、個人事業主・役員としての経験以外の準ずる地位や補佐する経験などについては従来から判断が厳しいため、事前にしっかりとした資料の準備と説明が必要になりますので注意が必要です。

改正によって緩和された2つの条件は以下のとおりです。

こちらは2段階での条件となっており経営業務の管理責任者となるものに加えて、補佐する者も必要となります。

経営業務の管理責任者自身の要件としては

・建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有し、かつ、5年以上役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位にある者(財務管理、労務管理又は業務運営の業務を担当するものに限る。)としての経験を有する者

・5年以上役員等としての経験を有し、かつ建設業に関し2年以上役員等としての経験を有する者

補佐する者の要件としては

・許可の申請を行う建設業者において5年以上の財務管理の業務経験を有する者

・許可の申請を行う建設業者において5年以上の労務管理の業務経験を有する者

・許可の申請を行う建設業者において5年以上の業務運営の業務経験を有する者

※補佐するものについては、上記経験があれば一人が3つの業務を兼務しても問題ありません。

専任技術者

次に専任技術者についてですが、一般建設業と特定建設業で要件が大きく変わってきます。

建設業許可申請を検討される方の多くが一般建設業となりますので、今回は一般建設業許可における専任技術者についてご説明します。

専任技術者となるためには、大きく次の3つのパターンに分けることができます。

また、経営業務の管理責任者と違って、許可申請者や役員等が専任技術者となる必要はなく一般の従業員が専任技術者となっても問題ありません。

・国家資格等の資格を有しているもの

・許可を受けようとする建設業の業種に係る工事に関して10年以上の実務経験を有するもの

・指定学科等を終了した上で、一定の実務経験を有するもの

専任技術者としての要件は、資格においては一人の技術者が重複して専任技術者となることが可能ですが、実務経験で専任技術者となる場合には10年の期間を重複して認めることが出来ないため、2業種を実務経験で証明する場合には20年の期間が必要となります。

また、解体工事業のように登録・許可業種以外では業務が禁止されている業種などは認められた事業者以外での経験は実務経験として認められませんので注意が必要です。

財産的基礎等

3つめの条件とは財産的基礎等といわれるもので、この条件も一般建設業と特定建設業で大きくことなりますが、ここでは一般建設業について説明します。

財産的基礎等の条件は、次の3つのパターンのいずれかになります。

・直前の決算において、自己資本の額が500万円以上であること

・500万円以上の資金調達能力があること

・許可申請直前の過去5年間許可を受けて継続して家業した実績を有すること

建設業許可申請は5年ごとに更新となる為、5年目の更新申請をおこなう場合には自動的にこの要件を満たすことになります。

また新規で会社を設立する場合に500万円以上の資本金で設立した場合にも証明は不要となります。

誠実性

この条件は、申請者もしくは役員等が建設業をおこなう上で請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれがあるものである場合に許可をしないというものになりますが、過去の経歴等によって判断することになります。例示されている事例で言えば、建築士法や宅地建物取引業等の規定によって免許等の取消処分を受けて5年が経過していないものが挙げられています。

欠格要件

5つめの条件とは欠格要件です。

この条件については許可申請者本人、役員等、令第3条使用人について判断します。

誰か一人でも該当していた場合には欠格事由となり免許が許可されません。

欠格要件の内容としては、破産していないことや禁固刑以上の犯罪を犯していないことなどが建設業法第8条、同法第17条において細かく規定されています。

まとめ

以上の6つの条件以外にも、細かな条件があり、条件を満たしていることを証明するための資料や方法については免許の許可権者である各都道府県によっても違うことがあるので詳しくは直接、各都道府県の担当部署に問合せをするか、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。

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