一人親方から建設業許可取得へ!仕事の質と量、経営戦略の変化を大阪で解説 | リーガルシンク社労士・行政書士事務所
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一人親方から建設業許可取得へ!仕事の質と量、経営戦略の変化を大阪で解説

2026.08.13

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の 許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

一人親方として建設業界でご活躍の皆様、日々の業務、誠にお疲れ様です。現状に満足されている方もいらっしゃるかもしれませんが、「もっと大きな仕事に挑戦したい」「安定した経営基盤を築きたい」とお考えではないでしょうか。

建設業許可は、単なる行政手続き以上の価値を持つ可能性があります。特に一人親方の方々にとって、許可取得は事業の転換点となり得る重要なステップです。

本記事では、一人親方の方が建設業許可を取得することで、仕事の質や量、ひいては経営戦略にどのような変化が期待できるのかを、大阪府での申請実務を踏まえながら解説します。許可取得のメリットから、一人親方特有のハードル、具体的な申請の流れ、そして費用に至るまで、皆様が今後の事業展開を検討する上で役立つ情報を提供できれば幸いです。

一人親方の方が建設業許可を取得する主なメリットは、以下の点が挙げられます。

  • 仕事の安定性と信頼性の向上
  • 請負金額の上限撤廃と事業規模拡大
  • 公共工事への参入と競争力強化
  • 元請業者との取引関係の深化
  • 金融機関からの信用力向上

目次

一人親方が建設業許可を取得するメリットとは?

建設業許可は、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護することを目的としています。この許可を取得することで、一人親方の皆様は事業において様々なメリットを享受することが期待できます。

仕事の安定性と信頼性の向上

建設業許可を持つことは、企業としての信頼性を示す一つの証となります。許可業者であることは、法令遵守意識の高さや一定の経営基盤があることの証明にも繋がります。

元請業者や発注者から見て、許可を持たない業者と比較して、許可業者の方が安心して仕事を任せられると評価される傾向があります。この信頼は、安定的な仕事の受注に繋がる可能性を高めます。

請負金額の上限撤廃と事業規模拡大

建設業法 第3条では、建設業許可が不要な「軽微な建設工事」を定めています。具体的には、建築一式工事以外の工事では1件の請負代金が500万円未満、建築一式工事では1件の請負代金が1,500万円未満、または延べ面積が150平方メートル未満の木造住宅工事が該当します。

一人親方として許可を持たない場合、これらの軽微な工事しか請け負うことができません。しかし、建設業許可を取得すれば、請負金額の上限がなくなり、より大規模な工事の受注が可能になります。これにより、事業規模を拡大し、収益を向上させる機会が広がります。

公共工事への参入と競争力強化

国や地方公共団体が発注する公共工事のほとんどは、建設業許可を持つ業者でなければ請け負うことができません。許可取得後、経営事項審査(経審)を受け、入札参加資格を得ることで、公共工事への参入が可能になります。公共工事は民間工事と比較して大規模で安定した仕事が多く、経営の安定化に寄与する可能性があります。

また、公共工事の入札に参加できるようになることは、貴社の競争力を高める上でも重要です。関連情報として、以下の記事もご参照ください。

元請業者との取引関係の深化

許可業者となることで、元請業者からの評価が高まり、より良い取引条件や長期的なパートナーシップを築ける可能性が高まります。元請業者にとっては、下請業者が許可を持っている方が、法令遵守の面で安心感があり、工事の品質管理もしやすいと考える傾向があります。

また、元請として工事を請け負う機会も増え、自社のブランド力を高めることにも繋がるでしょう。

金融機関からの信用力向上

建設業許可は、企業が一定の要件(財産的基礎、経営経験など)を満たしていることの証明でもあります。金融機関は融資の審査において、この許可を企業の信用力を測る重要な要素として評価する傾向があります。

許可を持つことで、事業拡大のための融資を受けやすくなるなど、資金調達の面で有利に働く可能性があります。詳しくは以下の記事でも解説しております。

建設業許可取得における一人親方の主なハードル

一人親方の方が建設業許可を目指す上で、いくつかのハードルが存在します。しかし、これらは適切な準備と理解によって乗り越えることが可能なものです。ここでは、主なハードルについて解説します。

経営業務管理責任者(常勤役員等)の要件

建設業許可を取得するためには、「経営業務管理責任者」の要件を満たす人物を配置する必要があります。2020年10月1日以降は「常勤役員等」の名称に変わりましたが、実務上は「経営業務管理責任者」と呼ばれることも多いです。これは、許可申請者(法人であれば常勤の役員、個人事業主であれば本人)が、建設業に関して一定の経営経験を有していることを求める要件です。

原則として、許可を受けようとする建設業に関して、5年以上の経営業務の管理経験(役員としての経験など)が必要です。個人事業主である一人親方の場合、ご自身がこの要件を満たすかが重要なポイントとなります。

経験の証明には、確定申告書、契約書、注文書、請求書など、客観的な資料の提出が求められます。当事務所では、これらの資料収集や要件充足の確認をサポートしております。詳細については、以下の記事もご参照ください。

専任技術者の要件

各営業所には、許可を受けようとする建設業の種類ごとに、一定の資格や経験を持つ「専任技術者」を常勤で配置する必要があります。専任技術者の要件は、国家資格(例:一級・二級建築士、施工管理技士など)を持つか、あるいは実務経験(原則として10年以上)があるかによって異なります。

一人親方の場合、ご自身が経営業務管理責任者の要件を満たしつつ、かつ専任技術者の要件も満たすケースもございます。ご自身の保有資格や実務経験を棚卸しし、どの業種で許可が取得可能かを確認することが第一歩となります。

財産的基礎の要件

建設業許可には、建設工事を請け負う上で必要な財産的基礎を有していることも求められます。一般建設業許可の場合、原則として「自己資本の額が500万円以上であること」または「500万円以上の資金調達能力があること」が要件となります。法人の場合は直前の決算書、個人の場合は確定申告書や残高証明書などでこれを証明します。

一人親方として事業を営んできた期間、自己資本をどのように蓄積してきたか、あるいは資金調達の手段があるかを事前に確認しておくことが重要です。財産的基礎に関する詳細は、以下の記事もご覧ください。

社会保険・労働保険の適正加入

建設業許可の取得、更新においては、社会保険(健康保険・厚生年金保険)および労働保険(雇用保険・労災保険)への適正な加入が厳しく求められます。これは、建設業法 第27条の13(許可の基準)における「適正な社会保険等の加入」の規定や、国土交通省の指導強化によるものです。

一人親方の場合、法人化しているか、個人事業主で従業員を雇用しているかによって加入義務が変わります。例えば、法人であればたとえ一人でも社会保険への加入が義務付けられます。個人事業主でも、従業員を常時5人以上雇用している場合は社会保険の適用事業所となり、雇用保険は従業員を1人でも雇用すれば加入義務が生じます。

これらの適正な加入は、許可取得の要件であるだけでなく、経営事項審査の社会性等評価(W点)にも影響を与え、公共工事受注の競争力にも繋がります。社労士の知見を持つ当事務所では、一人親方の方の事業形態に応じた社会保険・労働保険の加入手続きや適切な労務管理について、横断的にサポートすることが可能です。

建設業許可取得後の仕事の「質」と「量」の変化

建設業許可を取得することで、一人親方の仕事はどのように変わるのでしょうか。ここでは、具体的な変化のポイントを「質」と「量」の側面から解説します。

請負金額が500万円以上の工事受注が可能に

最も大きな変化は、軽微な工事の制限から解放されることです。これまで請け負えなかった500万円以上の工事(建築一式工事の場合は1,500万円以上)も、許可業種であれば受注が可能となります。

これにより、より規模の大きな建築プロジェクトや、特殊な専門工事など、高単価の仕事に挑戦できるようになります。これは、売上高の増加に直結するだけでなく、これまでの経験を活かした新たな事業展開への足がかりとなるでしょう。

元請としてのポジション確立

許可取得により、元請業者としての役割を担う機会が増えることが期待できます。元請として工事を請け負うことで、自社の裁量で工事全体を管理・指揮できるようになり、より主体的に事業を進めることが可能になります。これは、事業のコントロール権を高め、利益率の改善にも繋がりやすいポイントです。

また、下請けとして他の業者を指名できるようになるため、信頼できる協力業者との連携を強化し、より効率的な工事体制を構築することも期待できます。

大規模なプロジェクトへの参加機会

許可業者となることで、個人ではアクセスが難しかった大規模なプロジェクトや、公共性の高い工事への参加機会も増える可能性があります。これらのプロジェクトは、最新の技術や工法に触れる機会を与え、貴社の技術力や実績をさらに高めることに繋がります。

大規模プロジェクトでの実績は、次の大きな仕事を受注するための強力なアピールポイントとなるでしょう。

適正な契約条件と利益確保の可能性

許可業者であることは、元請業者との交渉において有利に働く可能性があります。法令を遵守した適正な契約書に基づき、公正な取引条件で工事を請け負うことが期待できます。

また、下請法(下請代金支払遅延等防止法)の適用対象となる場合もあり、元請業者からの不当な支払遅延や減額などのリスクを軽減する効果も期待できます。これにより、適正な利益を確保しやすくなり、経営の安定化に貢献するでしょう。

大阪府での建設業許可申請の流れと必要書類(一人親方の場合)

ここでは、大阪府知事許可(一般建設業)を例に、一人親方の方の建設業許可申請の一般的な流れと必要書類について解説します。都道府県によって手続きや必要書類が異なる場合がありますので、ご注意ください。

大阪府での申請実務については、以下の記事でも詳細に解説しております。

事前準備と相談

まず、ご自身の事業形態(個人事業主か法人か)、取得したい業種、そして経営業務管理責任者と専任技術者の要件を満たせるかを確認します。過去の確定申告書、工事請負契約書、請求書、資格証明書などを整理し、要件充足の根拠となる資料を用意することが重要です。

この段階で、行政書士などの専門家にご相談いただくことで、スムーズな申請準備を進めることが期待できます。当事務所では、初回無料相談を通じて、皆様の状況に応じた適切なアドバイスを提供しております。

必要書類の収集と作成

大阪府知事許可の申請には、非常に多くの書類が必要です。主な書類は以下の通りです。

  • 建設業許可申請書(様式第一号)
  • 工事経歴書(様式第二号)
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第三号)
  • 使用人数(様式第四号)
  • 誓約書(様式第六号)
  • 経営業務の管理責任者等証明書(様式第七号)
  • 専任技術者証明書(様式第八号)
  • 自己資本証明書(法人の場合は貸借対照表・損益計算書など、個人の場合は確定申告書・残高証明書など)
  • 健康保険・厚生年金保険・雇用保険の加入を証明する書類(健康保険証の写し、社会保険料納入証明書、雇用保険適用事業所設置届など)
  • 登記事項証明書(法人の場合)、住民票、身分証明書
  • 納税証明書
  • 営業所の写真、案内図
  • 各種資格証明書(専任技術者用)
  • その他、申請内容に応じて追加書類

これらの書類は非常に多岐にわたり、記載内容や添付書類に不備があると審査が滞る可能性があります。特に一人親方の方が初めて申請される場合、書類作成の負担は大きいかもしれません。

申請書の提出

必要書類が全て揃ったら、大阪府の場合、大阪府庁本館(大阪府住宅まちづくり部建築振興課建設業許可グループ)へ申請書を提出します。提出方法は、原則として窓口での持参提出となります。

窓口では、提出前に簡単な書類チェックが行われる場合があります。不備があれば受理されず、再度準備して提出し直すことになりますので、事前の確認が非常に重要です。

審査と許可

申請書が正式に受理されると、大阪府による審査が開始されます。審査期間は、申請内容や混雑状況にもよりますが、おおむね30日~45日程度が目安となる場合があります。書類に不備があったり、追加資料の提出を求められたりすると、さらに期間が延びる可能性もございます。

審査が完了し、要件を満たしていると認められれば、建設業許可が与えられます。許可が下りると、許可通知書が郵送され、大阪府のウェブサイトなどでも許可業者の情報が公開されます。

建設業許可申請にかかる費用と専門家への依頼

建設業許可申請には、法定費用と、もし専門家に依頼する場合はその報酬がかかります。費用を事前に把握し、ご自身の状況に合わせて専門家依頼の要否を判断することが重要です。

建設業許可申請には、申請先の行政庁に支払う法定費用が発生します。主な法定費用は以下の通りです。

  • 新規申請手数料: 9万円(大阪府知事許可の場合)
  • 更新申請手数料: 5万円(大阪府知事許可の場合)
  • 業種追加申請手数料: 5万円(同一の許可区分内で業種を追加する場合)

これらの手数料は、申請の種類や管轄行政庁(都道府県知事許可か国土交通大臣許可か)によって異なります。

行政書士への依頼費用相場

行政書士に建設業許可申請を依頼した場合の報酬は、申請内容の複雑さや、必要書類の収集状況、事務所によって異なりますが、一般的な相場は以下のようになります。

  • 新規申請(一般建設業許可): 15万円~30万円程度(税別)
  • 更新申請: 8万円~15万円程度(税別)
  • 業種追加申請: 8万円~15万円程度(税別)

この費用には、書類作成、資料収集のアドバイス、行政庁との折衝などが含まれることが一般的です。当事務所では、お客様の状況に応じた見積もりを提示し、納得いただいた上でご依頼を承っております。関連情報として、以下の記事もご参照ください。

専門家依頼のメリットとデメリット

一人親方の方が建設業許可申請を専門家に依頼することには、以下のようなメリットとデメリットが考えられます。

メリット

  • 時間と労力の節約: 複雑な書類作成や資料収集、行政庁とのやり取りを行政書士が代行するため、ご自身の事業に集中できます。
  • 正確性の確保: 専門知識を持つ行政書士が申請を行うため、書類の不備による差し戻しや審査期間の遅延のリスクを軽減できる可能性があります。
  • スムーズな手続き: 行政庁の審査傾向や実務を熟知しているため、許可取得までのプロセスがスムーズに進むことが期待できます。
  • 横断的なサポート: 当事務所のように社労士資格も持つ専門家であれば、許可取得後の社会保険や労務管理についても一貫して相談できます。

デメリット

  • 費用が発生: 行政書士への報酬が発生するため、総費用は自己申請よりも高くなります。
  • 情報共有の手間: 申請に必要な情報を行政書士に正確に伝えるための時間や手間が必要となります。

ご自身の状況や事業の優先順位に応じて、専門家への依頼をご検討ください。

Q&A:一人親方の建設業許可に関するよくある疑問

一人親方の方からよく寄せられる建設業許可に関する疑問にお答えします。

Q1. 許可取得までどれくらいの期間がかかりますか?

A1. 事前準備から許可取得まで、一般的には2〜3ヶ月程度が目安となる場合があります。書類収集や作成に1ヶ月〜1ヶ月半、行政庁の審査に30日〜45日程度かかることが原則として考えられます。ただし、必要書類の揃い具合や行政庁の混雑状況、書類の不備の有無によって期間は変動します。

Q2. 自分で申請することは可能ですか?

A2. はい、ご自身で申請することも可能です。法律上、行政書士に依頼する義務はありません。しかし、申請書類の作成は非常に専門的で複雑であり、添付書類も多岐にわたります。行政書士は、これらの手続きをスムーズに進めるための知識と経験を有しています。ご自身の時間や労力、専門知識を考慮し、自己申請か専門家依頼かをご判断ください。

Q3. 複数の業種を一度に申請できますか?

A3. はい、複数の業種を一度に申請することは可能です。ただし、それぞれの業種ごとに専任技術者の要件を満たす必要があります。例えば、建築一式工事と大工工事業を申請する場合、それぞれの業種に対応する資格や実務経験を持った専任技術者が必要です(一人が複数の業種の専任技術者を兼任できる場合もあります)。

Q4. 許可を取得したら必ず仕事が増えますか?

A4. 建設業許可を取得することは、請負金額の上限が撤廃され、公共工事への参入機会が広がるなど、仕事の幅を広げる大きなチャンスとなります。しかし、許可取得自体が直接的に仕事の増加を保証するものではありません。

許可取得後は、ご自身の技術力や実績、営業努力を通じて、積極的に仕事を受注していくことが重要です。許可はあくまで「大きな仕事ができるようになるための資格」であり、それを活用するのは経営者としての皆様の戦略にかかっています。許可を経営戦略に活かすことについては、以下の記事もご参照ください。

まとめ

本記事では、一人親方の方が建設業許可を取得することによって得られる仕事の質と量の変化、そして許可取得の主なハードルと具体的な申請の流れ、費用について解説しました。

建設業許可は、一人親方の皆様が事業を拡大し、より安定した経営基盤を築くための強力なツールとなり得るものです。許可取得には専門知識と多くの書類作成が必要となりますが、その先の事業成長を見据えれば、挑戦する価値は十分にあると言えるでしょう。

適切な準備を行い、必要に応じて専門家のサポートを活用することで、スムーズな許可取得を目指していただければ幸いです。

本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の申請については管轄行政庁または専門家にご確認ください。建設業許可・経営事項審査・労務手続きについてご不明な点がございましたら、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。

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