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2026.09.01
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の
許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
社会保険労務士 行政書士
公認 不動産コンサルティングマスター
松原 元
平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。
大阪府で建設業を営む皆様、事業の拡大や信頼性向上を目指す上で、「建設業許可」の取得は避けて通れない課題の一つです。しかし、「一人親方(個人事業主)のままで許可を取るべきか、それとも法人化してから許可を取るべきか?」といった疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
建設業許可は、建設業法(昭和24年法律第100号)に基づき、一定の規模以上の建設工事を請け負う場合に必須となる許認可です。この許可を取得することで、元請企業からの信頼獲得、公共工事への参入、大規模工事への挑戦など、事業の可能性が大きく広がります。
この記事では、大阪府を拠点とする建設業者様向けに、一人親方と法人それぞれの立場で建設業許可を取得する場合のメリット・デメリット、そして具体的な要件や手続き、費用について、行政書士・社会保険労務士である私の視点から詳しく解説します。ご自身の状況に合った最適な選択ができるよう、ぜひご一読ください。
建設業許可の取得を検討する際、個人事業主(一人親方)のまま申請するか、法人を設立してから申請するかは、事業の将来像や現在の状況によって判断が異なります。結論から申し上げると、
以下で、それぞれの詳細な違いを比較検討していきましょう。
建設業許可には、事業規模や請け負う工事の規模によって、いくつかの種類があります。まず、これらの基本的な分類を理解しておくことが重要です。
建設業許可は、営業所の所在地によって「都道府県知事許可」と「国土交通大臣許可」に分けられます。
ほとんどの建設業者は、まず事業をスタートさせる都道府県の知事許可を取得することから始めます。
請け負う工事の規模や発注者から直接工事を請け負うか(元請)によって、「一般建設業許可」と「特定建設業許可」に分けられます。
特定建設業許可は、下請業者を保護するために、元請業者の資金力や技術力に厳しい要件が課せられています。多くの建設業者は、まず一般建設業許可の取得を目指します。
一人親方として建設業を営む方が、個人事業主の立場で建設業許可を取得する場合について解説します。
個人事業主が建設業許可を取得する場合でも、法人と同様に建設業法に定められた以下の要件を満たす必要があります(建設業法第7条)。
特定建設業許可の場合は、より厳しい要件が課せられます。
詳細は「建設業許可の要「経営業務管理責任者」とは?役割と選任のポイント【大阪府対応】」もご参照ください。
個人事業主の場合、申請者自身が経営業務管理責任者等と専任技術者の両方を兼務することも可能です。ただし、それぞれの要件を個別に満たす必要があります。
また、一人親方が建設業許可を取得する際の課題については、「一人親方が建設業許可を取得するには?大阪府でハードルを越える実践策」もご参考にしてください。
一人親方の場合、社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務はありません。国民健康保険と国民年金に加入することが一般的です。労災保険については、特定の条件を満たすことで「一人親方労災特別加入制度」を利用し、自身を保護することができます。
しかし、建設業許可の取得や公共工事の入札参加を考えると、社会保険等の適正加入は「社会性等(W点)」の評価に大きく影響します。従業員を雇用する場合は、原則として労働保険(雇用保険・労災保険)の適用事業所となり、一定の従業員数を超えると社会保険の適用事業所となりますので注意が必要です。
建設業許可と社会保険・労働保険の関連については、「建設業許可と社会保険・労働保険|一体的な対応で企業信頼性と経営安定化を実現【大阪府対応】」をご参照ください。
法人(株式会社、合同会社など)を設立して建設業許可を取得する場合について解説します。
法人が建設業許可を取得する場合も、個人事業主と同様に建設業法に定められた要件を満たす必要があります。
法人を設立した場合、原則として健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険の全てが強制適用となります。代表者一人の法人であっても、これらの社会保険・労働保険への加入が義務付けられます。
これは、法人化による運営コスト増の一因となりますが、従業員の福利厚生の充実や、経営事項審査における社会性(W点)の評価向上に繋がる重要な要素です。適切な社会保険・労働保険の加入は、企業の信頼性を高め、優秀な人材の確保にも寄与します。
詳しくは、「建設業許可と社会保険・労働保険|一体的な対応で企業信頼性と経営安定化を実現【大阪府対応】」もご参照ください。
一人親方として建設業許可を取得した後、事業拡大に伴い法人化(法人成り)を検討するケースも多く見られます。
この場合、新たに設立した法人で建設業許可を取得するには、新規の建設業許可申請が必要となります。個人事業主としての許可は法人に引き継がれません。
ただし、個人事業主時代の経営業務管理責任者等の経験や専任技術者の経験、保有資格などは、要件を満たしていれば法人での許可申請にそのまま活用できる可能性があります。例えば、個人事業主本人が法人代表となり、引き続き経営業務を統括し、専任技術者も兼務するようなケースです。
法人成りするタイミングで建設業許可を取得する場合は、法人設立の手続きと同時に許可申請の準備を進めることが効率的です。税務面や社会保険の切り替えなども考慮に入れる必要があるため、行政書士と税理士、社会保険労務士との連携が重要になります。
ここでは、大阪府知事許可(新規・一般建設業許可)を例に、許可申請の一般的な流れを解説します。都道府県によって手続きや必要書類の様式が異なる場合がありますので、ご自身の管轄行政庁の情報を必ずご確認ください。
大阪府知事許可の申請には、非常に多くの書類が必要です。主なものは以下の通りですが、業種や申請者の状況によって追加書類が発生します。
これらの書類は、大阪府のウェブサイトから様式をダウンロードできますが、作成には専門知識と正確性が求められます。
作成した書類一式を、大阪府の窓口に提出します。大阪府知事許可の場合、大阪府住宅まちづくり部建築振興室建設業許可課が申請窓口です。原則として窓口での対面申請となり、書類に不備がないかチェックを受けます。
申請手数料は、この提出時に納付します。
書類提出後、大阪府による審査が行われます。大阪府知事許可の標準処理期間は、書類の受付日から概ね1ヶ月程度が目安とされています。ただし、申請内容や混雑状況、追加資料の要請などにより、期間が前後する可能性があります。
審査が完了し、許可が下りると、許可通知書が送付され、晴れて建設業許可業者となります。
建設業許可申請には、主に法定手数料と行政書士への依頼費用がかかります。
大阪府知事許可の場合の法定手数料は以下の通りです。
※国土交通大臣許可の場合、新規許可申請で150,000円となります。
行政書士に建設業許可申請を依頼する場合の報酬は、申請内容や難易度、事務所の方針によって異なりますが、一般的に以下の金額が目安となります(大阪府知事許可・一般建設業の場合)。
この報酬には、書類作成、必要書類の収集代行、申請代行などが含まれます。専門家に依頼することで、申請手続きの煩雑さから解放され、本業に専念できるほか、確実な許可取得に繋がるメリットがあります。ご自身の状況に応じて、DIYと専門家依頼のどちらが最適かをご検討ください。
建設業許可の変更・更新手続きを専門家に依頼するメリットについては、「建設業許可の変更・更新手続きを専門家に依頼するメリットと費用対効果【大阪府の建設業者向け】」もご参照ください。
A1: 軽微な建設工事のみを請け負う場合は、建設業許可は不要です(建設業法第3条但し書き)。「軽微な建設工事」とは、以下のいずれかの条件を満たす工事を指します。
ただし、許可が不要な場合でも、許可を取得することで社会的信用が得られ、元請けからの受注機会が増える、公共工事への参入が可能になるなどのメリットがあります。事業拡大を目指すのであれば、許可取得を強くおすすめします。
A2: 経営業務管理責任者等の経験は、客観的に証明できる書類(確定申告書の写し、商業登記簿謄本、工事請負契約書など)が必要です。過去に在籍した会社が廃業している、書類を紛失したなどの理由で証明が難しいケースもございます。そのような場合でも、他の書類で補完できないか、または別の要件を満たす人物を探すなど、様々なアプローチが考えられます。諦めずに専門家にご相談ください。具体的な証明方法については、過去記事「建設業許可の要「経営業務管理責任者」とは?役割と選任のポイント【大阪府対応】」も参考にしてください。
A3: 申請準備期間は、必要書類の収集や作成にかかる時間によって大きく変動します。お客様ご自身で全ての書類を準備される場合は数ヶ月かかることも珍しくありません。行政書士に依頼した場合でも、必要資料の収集にご協力いただく時間を含め、書類作成から申請まで1ヶ月~2ヶ月程度かかることが一般的です。
書類提出後の審査期間は、大阪府知事許可の場合、標準処理期間として概ね1ヶ月程度が目安とされています。したがって、全体の期間としては、最短でも2〜3ヶ月程度は見ておく必要があります。
本記事では、一人親方(個人事業主)と法人のどちらで建設業許可を取得すべきか、それぞれのメリット・デメリット、そして大阪府での具体的な許可要件や手続き、費用について解説しました。
一人親方での許可取得は、初期費用や手続きの簡便さにおいて魅力がありますが、事業規模の拡大や社会的信用、公共工事への参入を考えるなら、法人化して許可を取得する方が長期的なメリットが大きいと言えます。特に社会保険・労働保険の適正加入は、企業の信頼性向上や経営事項審査の評価に直結するため、社労士としての視点からも法人が有利な点が多いと感じています。
ご自身の事業計画や将来のビジョンに合わせて、最適な道筋を選択することが重要です。どの選択肢が最適か判断に迷う場合や、許可申請の準備に不安がある場合は、専門家にご相談いただくことをおすすめします。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の申請については管轄行政庁または専門家にご確認ください。建設業許可・経営事項審査・労務手続きについてご不明な点がございましたら、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。
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