建設業許可の要!専任技術者の指定学科と実務経験を証明する方法【大阪府対応】 | リーガルシンク社労士・行政書士事務所
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建設業許可の要!専任技術者の指定学科と実務経験を証明する方法【大阪府対応】

2026.08.14

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の 許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

建設業許可の取得を検討されている事業者様にとって、専任技術者の要件は特に重要なハードルの一つです。中でも「指定学科の卒業と一定期間の実務経験」による証明は、その詳細が分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

当記事では、大阪府での建設業許可申請を主軸に、専任技術者の要件である指定学科と実務経験について、その具体的な証明方法を分かりやすく解説します。許可取得に向けた具体的なステップを踏み出すための情報としてご活用ください。

目次

専任技術者とは?その重要性と役割

建設業許可を取得するためには、建設業法で定められたいくつかの要件を満たす必要があります。その中でも特に重要なのが、「専任技術者」の設置です。

専任技術者とは、建設業法 第七条 第一号 ロに規定される、営業所ごとに配置が義務付けられている専門技術者のことです。その役割は、請け負った建設工事が適切に施工されるよう、技術的な指導や管理を行うことにあります。つまり、建設工事に関する専門知識や実務経験を十分に有していることで、工事の品質や安全性を確保する「要」となる存在です。

この専任技術者は、その営業所に常勤していることが求められます。他の会社の役員を兼任していたり、別の営業所で技術者として勤務していたりする場合には、原則として認められません。

建設業許可の種類と専任技術者の要件

建設業許可には「一般建設業許可」と「特定建設業許可」の2種類があり、それぞれ専任技術者に求められる要件が異なります。ご自身の事業規模や計画に合わせて、どちらの許可が必要かを確認しましょう。

一般建設業許可の場合

一般建設業許可の専任技術者は、以下のいずれかの要件を満たす必要があります(建設業法 第七条 第二号 イ、ロ、ハ)。

  • 指定学科卒業+実務経験:
    • 高等学校卒業後、指定学科を5年以上実務経験
    • 大学・高等専門学校卒業後、指定学科を3年以上実務経験
  • 学歴不問+実務経験:
    申請する業種に関して10年以上の実務経験
  • 国家資格等:
    国土交通大臣が定める一定の資格(例: 2級建築士、2級建築施工管理技士など)を保有している

このうち、当記事では「指定学科卒業+実務経験」に焦点を当てて解説します。

特定建設業許可の場合

特定建設業許可は、発注者から直接請け負った1件の工事につき、下請けに出す代金の合計が4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)となる場合に必要となる許可です。

特定建設業許可の専任技術者は、一般建設業許可よりも厳しい要件が求められます(建設業法 第十五条 第二号 イ、ロ、ハ)。

  • 国家資格等:
    • 国土交通大臣が定める一定の資格(例: 1級建築士、1級建築施工管理技士など)を保有している
    • 指定建設業(土木、建築、管、舗装、電気、造園、鋼構造物)においては、1級の技術検定に合格している
  • 実務経験:
    一般建設業の専任技術者の要件を満たした上で、さらに元請として4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)の工事で2年以上の指導監督的実務経験を有していること

指定学科とは?建設業法施行規則で定められた範囲

一般建設業許可の専任技術者要件にある「指定学科」とは、建設業法施行規則 第三条に定められた学科を指します。具体的には、申請しようとする建設業の種類に応じて、以下のような学科が該当します。

  • 土木工事業、とび・土工工事業、石工事業、舗装工事業、しゅんせつ工事業、水道施設工事業、解体工事業:
    土木工学、建築学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学科
  • 建築工事業、大工工事業、左官工事業、屋根工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、防水工事業、内装仕上工事業、熱絶縁工事業、建具工事業:
    建築学、都市工学、衛生工学に関する学科
  • 電気工事業:
    電気工学、電気通信工学に関する学科
  • 管工事業:
    土木工学、建築学、機械工学、衛生工学に関する学科
  • 鋼構造物工事業:
    土木工学、建築学、機械工学に関する学科
  • 鉄筋工事業:
    土木工学、建築学に関する学科
  • 造園工事業:
    土木工学、建築学、造園学に関する学科
  • その他:
    機械器具設置工事業は機械工学、電気通信工事業は電気工学・電気通信工学など、それぞれの業種に関連する学科が指定されています。

ご自身の卒業した学科が該当するかどうか、申請する業種との関連性を慎重に確認することが重要です。複数の業種を申請する場合は、それぞれの業種に対応する指定学科を卒業しているかを確認する必要があります。

指定学科卒業者が実務経験を証明する方法【大阪府の申請実務】

指定学科を卒業している場合、一般建設業許可では大学・高等専門学校卒で3年以上、高等学校卒で5年以上の実務経験が必要です。この実務経験をどのように証明するかが、許可取得の鍵となります。

実務経験を証明する基本的な考え方

実務経験の証明は、申請者が本当にその期間、該当する建設業に関する技術的な業務に従事していたことを、客観的な資料に基づいて示すことが求められます。口頭での説明だけでは認められません。

大阪府知事許可の申請実務では、単に期間が満たされているかだけでなく、その経験が申請する建設業種と関連性があり、技術的な知識を要する業務であったかを厳しく審査されます。

具体的な証明書類一覧

実務経験を証明するために必要な主な書類は以下の通りです。

  1. 卒業証明書または卒業証書の写し:
    • 指定学科を卒業したことを証明します。
  2. 健康保険被保険者証の写し(常勤性の証明):
    • 社会保険の加入記録は、その会社に常勤で勤務していたことを示す重要な資料となります。
  3. 住民票の写し:
    • 申請者個人の居住状況を確認するために提出します。
  4. 雇用期間を証明する書類(他社での経験の場合):
    • 在職証明書や退職証明書、源泉徴収票など、勤務期間を客観的に証明する書類が必要です。
  5. 実務経験の内容を証明する書類:
    • 工事請負契約書、注文書、請書: 期間と金額、工事内容が明記された契約書類。
    • 請求書、領収書、入金確認書類: 契約に基づいて工事が実施され、対価が支払われたことを示します。
    • 工事経歴書: 経験した工事の名称、施工場所、工期、発注者名、請負金額などを一覧にしたもの。申請する業種の実務経験に該当する工事を具体的に記載します。
    • 竣工図、写真、見積書、引渡書: 工事の実態や技術的な内容を補足的に示す資料として有効です。特に、経験内容が不明瞭な場合に具体性を増すために求められることがあります。
    • 確定申告書・決算書(個人事業主・役員の場合):
      ご自身が個人事業主であった場合や、法人の役員として勤務していた場合は、確定申告書や決算書によって事業の実態を証明します。併せて、当時の工事契約書や請求書を提出します。
      過去記事:【一人親方から建設業許可取得へ!仕事の質と量、経営戦略の変化を大阪で解説】

これらの書類は、一つ一つでは不十分な場合でも、複数の書類を組み合わせて提出することで、実務経験の客観性を高めることができます。大阪府では、申請書類提出前に事前の相談窓口を設けているため、不安な場合は積極的に活用することをおすすめします。

一人親方・個人事業主の場合の証明方法

一人親方や個人事業主の方が専任技術者となる場合、ご自身で自社の実務経験を証明することになります。この場合も、他社での勤務経験と同様に客観的な資料が必要です。

  • 確定申告書(事業所得として申告している期間):
    • 事業を継続していたことを示す最も重要な書類です。
  • 工事請負契約書・注文書・請書・請求書:
    • 具体的な工事の受注と実行を証明します。工事内容や工期が明記されているものが有効です。
  • 預金通帳の写し:
    • 工事代金の入金が確認できる部分を提示し、事業の実態を裏付けます。
  • 工事台帳、工事写真:
    • ご自身で作成・保管している工事の記録や、施工状況を示す写真も有効な資料となり得ます。

一人親方の方の建設業許可取得については、過去記事「一人親方が建設業許可を取得するには?大阪府でハードルを越える実践策」でも詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください。

社会保険労務士の視点:常勤性と労務管理の重要性

専任技術者は、営業所に「常勤」していることが必須要件です。この「常勤性」を証明する上で、社会保険労務士としての知見からも、労務管理の適正さが非常に重要であると申し上げられます。

具体的には、健康保険、厚生年金保険、雇用保険といった社会保険の加入状況が、常勤性を裏付ける重要な証拠となります。未加入や不適切な加入手続きは、建設業法 第七条 第四号で定められている社会保険加入義務に違反するだけでなく、専任技術者の常勤性の証明を困難にさせる可能性もあります。

また、雇用形態や勤務実態が明確でない場合、常勤性が否定されるリスクがあります。適切な労働契約の締結、労働時間の管理、給与の支払い状況など、基本的な労務管理の適正化は、許可取得だけでなく、許可取得後の法令遵守(コンプライアンス)にも直結します。

建設業許可の取得、維持のためには、技術面だけでなく、労務管理の観点からも体制を整えることが不可欠です。当事務所では、建設業許可申請と合わせて、社会保険の手続きや労務管理に関するご相談も横断的にサポートしております。

過去記事:建設業許可と経営事項審査|社会性等評価(W点)を高める具体的な対策【大阪府の建設業者向け】

Q&A:専任技術者に関するよくある疑問

専任技術者に関するよくある疑問について、Q&A形式で解説します。

Q1: 指定学科以外の卒業でも専任技術者になれますか?

A1: はい、可能です。指定学科を卒業していない場合でも、申請する建設業に関して10年以上の実務経験があれば、一般建設業許可の専任技術者となることができます。また、指定された国家資格を保有している場合も、学歴や実務経験の期間を問わず専任技術者となることが可能です。

Q2: 実務経験はどのように数えるのですか?

A2: 実務経験は、申請する業種に関する技術的な業務に従事した期間を月単位で計算します。複数の会社での経験を合算することも可能ですが、それぞれの会社での勤務期間と業務内容を証明する書類が必要です。また、見習い期間や単なる雑務は実務経験として認められないため注意が必要です。

Q3: アルバイト経験は実務経験に含まれますか?

A3: アルバイトやパートタイムの経験は、原則として実務経験として認められません。専任技術者には「常勤性」が求められるため、正社員と同様に業務に専念していることが前提となります。ただし、例外的に、その勤務形態でも技術的な業務に専従していたことを客観的に証明できる場合は、個別の判断となるケースもあります。管轄の行政庁にご確認ください。

行政書士への依頼費用相場と専門家活用のメリット

専任技術者の要件をクリアし、必要な書類を漏れなく準備することは、建設業許可申請の中でも特に専門知識を要する部分です。当事務所のような行政書士事務所にご依頼いただくことで、以下のようなメリットがあります。

  • 書類作成の負担軽減: 膨大な量の申請書類作成や複雑な添付書類の収集・整備を代行します。
  • 要件確認の正確性: 複雑な許可要件(特に実務経験の判断など)について、豊富な知識と経験に基づいて的確なアドバイスを提供します。
  • 申請手続きの迅速化: 不備による差し戻しを避け、スムーズな許可取得をサポートします。
  • 法改正への対応: 建設業法や関連法令の改正にも常に対応し、常に最新の情報に基づいた申請を行います。

行政書士に依頼する費用相場は、一般建設業許可の新規申請で20万円〜40万円程度(税別)が目安となります。これはあくまで目安であり、申請する業種数や書類の準備状況、実務経験の証明の難易度によって変動します。ご自身の状況に応じて、DIYと専門家依頼のどちらが最適かをご検討ください。

過去記事:【建設業許可の変更・更新手続きを専門家に依頼するメリットと費用対効果【大阪府の建設業者向け】】

まとめ

当記事では、建設業許可取得における専任技術者の指定学科と実務経験の証明方法について、大阪府の申請実務を主軸に解説しました。専任技術者の要件は、建設業法の遵守と事業の健全な運営に不可欠な要素です。

指定学科の卒業に加え、その後の実務経験をいかに客観的かつ明確に証明できるかが、許可取得の成否を分けます。特に工事請負契約書や請求書、確定申告書など、具体的な証拠書類の準備が重要となります。また、社労士の知見から、専任技術者の「常勤性」を証明する上で、社会保険の加入状況を含む労務管理の適正化が不可欠であることもお伝えしました。

本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の申請については管轄行政庁または専門家にご確認ください。建設業許可・経営事項審査・労務手続きについてご不明な点がございましたら、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。

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