建設業許可の経営事項審査(経審)で高評価を獲得!工事経歴書作成のポイント【大阪府対応】 | リーガルシンク社労士・行政書士事務所
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建設業許可の経営事項審査(経審)で高評価を獲得!工事経歴書作成のポイント【大阪府対応】

2026.08.16

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、
ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の 許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。
資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

この記事の監修
松原元

社会保険労務士 行政書士 
公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

公共工事の受注を目指す建設業者の皆様にとって、経営事項審査(経審)は避けて通れない重要な手続きです。その経審において、企業の施工能力や実績を具体的に示す「工事経歴書」は、審査官が貴社の実力を判断する上で極めて重要な書類となります。

しかし、「工事経歴書はただ実績を羅列すればいいのか」「どう書けば高評価につながるのか」といった疑問や不安をお持ちの方も少なくありません。大阪府を拠点に建設業許可申請をサポートしている当事務所にも、日々多くのお問い合わせが寄せられます。

本記事では、経営事項審査における工事経歴書の重要性から、高評価を得るための具体的な作成ポイント、そして注意点までを、大阪府の申請実務を踏まえながら詳しく解説いたします。貴社が経審で適切な評価を受け、さらなる事業発展へと繋がるよう、具体的な情報を提供いたします。

目次

工事経歴書とは?経営事項審査(経審)における重要性

工事経歴書とは、建設業許可業者が経営事項審査(経審)を申請する際に提出する書類の一つで、直近の事業年度に完成した全ての工事実績を記載するものです。この書類は、企業の施工能力や実績を客観的に評価するための重要な資料となります。

「経営事項審査」とは、公共工事の入札参加を希望する建設業者が必ず受けることが義務付けられている、企業の経営状況や技術力などを客観的に評価する制度を指します(建設業法 第27条の23)。この審査によって算出される総合評定値(P点)が、入札参加資格の格付けに大きく影響します。

工事経歴書は、この総合評定値の算出根拠となる完成工事高を裏付ける最も基本的な書類であり、企業がどのような工事を手がけてきたのか、その規模や内容、契約金額などを詳細に把握するための情報源となります。そのため、単に実績を並べるだけでなく、審査官に正確かつ適切に情報を伝える工夫が求められるのです。

工事経歴書の作成が経審評価に与える影響

工事経歴書の作成は、経営事項審査の評価点に直接的かつ間接的に大きな影響を与えます。

最も直接的な影響は、経審の評点項目である「経営規模(X1: 完成工事高)」です。完成工事高は、過去2年間または3年間の工事実績の平均額に基づいて評価されます。工事経歴書に記載された各工事の請負金額が正確かつ適切に計上されることで、この完成工事高の評価点が決まります。

例えば、【建設業許可と経営事項審査(経審)|中小建設業者が点数を効率的に上げるための優先順位付け【大阪府の申請実務】】でも解説した通り、完成工事高は経審の評点に大きく寄与する項目であり、これを適正に記載することは総合評定値の向上に直結します。

また、工事経歴書は、企業がどの業種の工事を得意としているのか、どのような規模の工事に対応できるのかを示すものでもあります。これは入札参加資格審査において、貴社が特定の工事に適格であるかどうかの判断材料ともなります。適切な工事実績を記載することで、貴社の専門性や対応力をアピールし、公共工事の受注機会を増やすことにも繋がるでしょう。

【建設業許可と経審結果を活用した事業計画策定|成長戦略を大阪で実現するために】でも述べている通り、経審結果は単なる数字の羅列ではなく、貴社の経営戦略を立てる上での羅針盤となります。工事経歴書はその羅針盤の基礎となる情報源であり、高評価を得るための戦略的な作成が求められます。

高評価につながる工事経歴書作成のポイント

経審で高評価を得るためには、単に工事を記載するだけでなく、その内容をいかに分かりやすく、正確に、そして戦略的に記述するかが重要です。ここでは、高評価につながる工事経歴書作成の具体的なポイントを解説します。

工事内容の明確化と具体性

工事経歴書には、工事名だけでなく、どのような内容の工事であったかを具体的に記載することが求められます。例えば、「○○ビル改修工事」だけでなく、「鉄骨造3階建てオフィスビル屋上防水及び外壁塗装改修工事(請負金額〇〇円)」といったように、工事の規模、構造、具体的な施工内容がイメージできるような情報を加えることが有効です。

審査官は多くの申請書類を処理するため、簡潔かつ明確な表現で工事の実態を伝えることが、スムーズな審査に繋がります。専門用語を多用しすぎず、一般的な視点からも理解しやすい表現を心がけましょう。

適正な請負金額の記載と証明

工事経歴書に記載する請負金額は、契約書や請求書、工事台帳、そして決算報告書(完成工事高)と完全に一致させる必要があります。審査ではこれらの関連書類との整合性が厳しくチェックされます。

金額の記載ミスや、他の書類との不一致は、審査の遅延や評価の低下に繋がるだけでなく、最悪の場合、虚偽記載とみなされる可能性もあります。特に大阪府での申請実務においても、この点については厳格な確認が行われますので、十分な注意が必要です。

建設業種との整合性

貴社が取得している建設業許可の業種に合致する工事を正確に分類し、記載することが重要です。例えば、建築一式工事の許可を持つ場合は建築一式工事の実績を、内装仕上工事の許可を持つ場合は内装仕上工事の実績を、それぞれの該当業種として明確に区分して記載します。

複数の業種にまたがる工事の場合は、その工事の主たる部分がどの業種に該当するかを判断し、適切な業種として計上することが求められます。曖昧な記載や、許可業種外の工事を計上することは、審査で問題となる可能性があります。

継続的な工事実績の記載

経審では直近の事業年度の完成工事高を評価します。そのため、その期間内に行われた全ての完成工事を漏れなく記載することが基本です。

継続的に多様な工事実績を積み重ねていることは、企業の安定した経営状況と幅広い対応能力を示すものとして評価されます。小規模な工事であっても、完成工事高に含まれるものは適切に記載することで、実績の厚みをアピールできます。

CCUS(建設キャリアアップシステム)との連携

直接的に工事経歴書の記載項目ではありませんが、【建設業許可とCCUS(キャリアアップシステム)の連携・活用法【大阪府の建設業者向け】】でも解説している通り、CCUSの活用は経営事項審査の社会性等評価(W点)に影響を与えます。

具体的には、技能者の就業履歴や保有資格、健康診断情報などをシステムに登録・蓄積することで、客観的な人材育成や適正な労務管理の取り組みが評価され、経審のW点向上に繋がる可能性があります。工事経歴書を通じて貴社の施工実績を示す一方で、CCUSの活用によって人材面での強みもアピールすることが、総合的な高評価に繋がります。

また、【建設業許可と経営事項審査|社会性等評価(W点)を高める具体的な対策【大阪府の建設業者向け】】でも詳細に触れているように、法定福利費の適正化や退職金制度の導入などもW点向上に寄与します。工事経歴書の作成と並行して、これらの労務管理の改善にも取り組むことが、経審全体の評価アップに繋がります。

工事経歴書作成における注意点

工事経歴書を作成する上で、特に注意すべき点を以下に示します。

虚偽記載の厳禁

工事経歴書に事実と異なる内容を記載することは、建設業法 第29条に規定される「不正な手段による許可取得」や「情状酌量の余地のない著しい不正行為」とみなされ、許可の取り消しや営業停止処分といった重い行政処分を受ける可能性があります。

また、公共工事の入札参加資格を失うだけでなく、企業の信用失墜にも繋がります。全ての記載事項は、必ず事実に基づいて正確に作成してください。

建設業法 第29条(許可の取消し等)
国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該建設業者の許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその営業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

  1. 不正の手段により建設業の許可を受けたとき。
  2. (略)

引用元:建設業法 | 国土交通省

書類の整合性

工事経歴書に記載された内容は、工事台帳、元請け・下請け工事の契約書、請求書、入金が確認できる通帳の写し、そして税務署に提出する決算報告書における完成工事高など、他の全ての関連書類と完全に整合している必要があります。

これらの書類間で齟齬があると、審査で厳しく指摘され、追加資料の提出を求められたり、審査が滞ったりする原因となります。日頃から適切な帳簿管理と書類整理を行うことが、スムーズな経審申請には不可欠です。【建設業許可取得はゴールではない!許可維持に必要な日常のコンプライアンス管理【大阪府対応】】でも解説している通り、許可取得後のコンプライアンス管理は事業継続の基盤となります。

提出期限の遵守

経営事項審査には申請受付期間が定められており、工事経歴書を含む全ての必要書類は、この期限内に提出しなければなりません。

大阪府をはじめ、各都道府県の申請窓口では、申請書類の準備に時間がかかることを見越して、早めの準備を推奨しています。特に初めて経審を申請する場合や、多くの工事実績がある場合は、書類作成に予想以上の時間を要することがありますので、計画的に準備を進めることが重要です。【建設業許可の更新、令和8年(2026年)に向けた重要ポイントとは?法令遵守と手続きの準備【大阪府】】でも触れている通り、建設業許可の維持には計画的な手続きが不可欠です。

Q&A:工事経歴書に関するよくある疑問

Q1: 工事経歴書には全ての工事を記載する必要がありますか?

A1: 原則として、決算期に対応する1年間の完成工事高に計上される全ての工事を記載します。軽微な工事(請負代金が税込み500万円未満、建築一式工事は1,500万円未満または延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事)であっても、完成工事高に含まれるものは記載が求められる場合があります。

Q2: 元請工事と下請工事で記載方法は異なりますか?

A2: 基本的な記載項目は同じですが、元請工事の場合は発注者情報を、下請工事の場合は元請業者情報をそれぞれ正確に記載する必要があります。様式上、元請け・下請けを区分して記載する欄が設けられていますので、適切に区分して記載してください。

Q3: 複数の業種で許可を持っていますが、工事経歴書は業種ごとに作成するのですか?

A3: 工事経歴書は原則として1枚の様式(様式第二号)に全ての業種の工事を記載しますが、各工事がどの業種に該当するかを明確に区分して記載します。例えば、建築一式工事と電気工事の両方の許可を持つ場合、それぞれの工事を適切な業種欄に記載することが求められます。

工事経歴書の作成で専門家を活用するメリットと費用相場

工事経歴書の作成は、一見すると単なる実績の羅列に見えますが、経審で高評価を得るためには建設業法や経審に関する深い知識が必要です。専門家に行政書士や社会保険労務士へ依頼することには、以下のようなメリットがあります。

  • 正確な書類作成と法令遵守: 建設業法や経審の要件を熟知した専門家が、貴社の工事実績を適切に分類し、正確な書類を作成します。これにより、記載漏れや誤り、法令違反のリスクを大幅に低減できます。
  • 時間と手間の削減: 煩雑な書類作成や資料収集、関係各所への確認作業は、専門家が一括して代行します。貴社は本業に専念でき、貴重な時間と労力を節約できます。
  • 経審評点アップに向けたアドバイス: 専門家は経審の評価項目や審査傾向を把握しており、工事経歴書の内容を最適化するための具体的なアドバイスを提供できます。これにより、より高い評点を目指すことが可能になります。
  • 万全な社会保険・労務管理体制の構築: 当事務所のように社会保険労務士資格も持つ専門家であれば、工事経歴書作成だけでなく、経審の社会性等評価(W点)に影響する労務管理や社会保険加入状況についても横断的にサポート可能です。

依頼費用については、会社の規模、工事実績の量、依頼範囲(経審申請全体か工事経歴書のみか)によって変動しますが、大阪府の場合、工事経歴書の作成を含む経審申請全体のサポートで、【建設業許可の変更・更新手続きを専門家に依頼するメリットと費用対効果【大阪府の建設業者向け】】でも示している通り、一般的に数万円から数十万円程度が相場となるでしょう。

専門家への依頼は、単なる費用ではなく、時間短縮、リスク回避、そして経審の高評価を通じた事業機会の拡大という長期的な投資として考えることができます。

まとめ

本記事では、建設業許可の経営事項審査(経審)において高評価を得るための、工事経歴書作成のポイントについて解説しました。

工事経歴書は、貴社の施工能力と実績を客観的に示す重要な書類であり、その作成には正確性、具体性、そして建設業種との整合性が求められます。虚偽記載の厳禁や、他の書類との整合性の確保、そして提出期限の遵守も、スムーズな審査を受ける上で不可欠な要素です。

経審の評点、特に完成工事高の評価は、公共工事受注の可否や格付けに直結します。適切な工事経歴書を作成し、貴社の実力を最大限にアピールすることで、事業のさらなる発展へと繋げていきましょう。

本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の申請については管轄行政庁または専門家にご確認ください。建設業許可・経営事項審査・労務手続きについてご不明な点がございましたら、当事務所『リーガルシンク社労士・行政書士事務所』までご連絡ください。初回のご相談は無料で対応させて頂きます。

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